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--年--日 スポンサー広告 こめんと- とらっくばっく-

『肉食の思想 ヨーロッパ精神の再発見』鯖田豊之、中公新書、1966年

長らく積読してた本。
確か、ガンディー自伝で「少年時代に肉を食って吐いた」とかいうあたりを読んで、肉食文化および禁忌について調べていたころに買ったはずだ。
私が持っているのは1992年の49版(!)だから、少なくともこの時代まではけっこうなロングセラーだったのではないだろうか。
実際、面白いアングルの出版企画だしね。

で、中身ですが。
第2章くらいまでは面白い。ヨーロッパの肉食の実相と、日本人との"残酷"の感じ方の違いなど。
そしてそれが(放牧的)牧畜が向いているヨーロッパの風土に関連付けられるまではいい。
(まぁちょっと、かなりザックリした「土地生産力(能率)」みたいな統計は眉唾に思えるんだけど…w)

ところが、これを第3章以降で「人間中心のキリスト教」や階級論、市民意識、近代化…とすべてに敷衍され始めると、とたんに無理強いなような気がするし、なんでもかんでもそれかよ! てな感じで退屈になる。
この本はヨーロッパの肉食とそれを生んだ風土論による還元主義で、社会・文化の特性をすべて説明しようとしている。

あと、ヨーロッパだっていろいろな食文化・風土もあるだろうし(産業革命期以降だけかもしらんが、アイルランドでは地味がやせていてイモしか食べるものがなかったとかどこかで読んだ気がするし、だいたいイタリアでもスペイン・ポルトガルでも魚も食べるしね。ゲルマンの肉食とラテンの肉食もかなり異なっていそうだ)、そうそう、それを言えば日本もね。

ともかく、何でもかんでも単純化しすぎの嫌いがあり。
例えばこれを、日本人は納豆を食べるから粘り強い正確で、お上に逆らわない社会・政治構造を持つ…とか言われても、飲み屋の親父の話レベルでしょ。

あと、これもやっぱり時代の制約もあるんだろうけど、「ヨーロッパ対日本(東洋と西洋)」の対比図式はやっぱりもう面白くないなぁ。
文化人類学や比較思想史の資産というのもあるけど、今やインターネットで様々な国や文化の面白い話がどんどん流れてくる時代、「ヨーロッパ対日本」じゃ、読んでて広がりと深みがないんだよね…。

ということで、このメモ書きをもってサヨウナラ。
電子化もしません(電子化が増えすぎて、こうして篩にかけとかないと、もう死ぬまでに読めないという感じなのだw)。
2015年15日 書評deヘンテコ こめんと0 とらっくばっく-
  

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