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『水の肌』(新潮文庫)

三島が長らく放置プレイなのに(冷汗)、我がKindle3に入っている松本清張シリーズ(ほとんどが推理小説)を読みながらKindle本体からはデータ消去していくので、オススメがてらメモを公開していこうと思うぞ。

第1弾は標題どおり『水の肌』。
ネタバレ防止のため、あらすじ(3行要約)などはナシ。
独断と偏見の「星3つ評価」でバシバシ斬っていくぞ。



1)指
★★(星2つ)

「陳腐(な偶然)が日常から発している以上、現実にはその例が多い。」というテーマが、2回くらい序と中盤で言い訳っぽく断っているとはいえ、偶然性がしつこすぎる。(1)弓子と恒子の出会いという偶然、(2)弓子の恋人(のち結婚)が小沢パパの実の息子という偶然、(3)結婚して住むアパートが殺しの現場。しかも同じ部屋、(4)チワワに子供がいて・・・。いやぁ、清張先生、4つも偶然を交差させているこの筋はさすがに萎えますわ。主人公・弓子のいやらしさ(アメリカ人と付き合ったり、両刀使いだったり)を評価して★2つを贈呈しますが。

2)水の肌
★★☆(星2・5)

こちらのほうが清張ファンとしては楽しい。主人公笠井平太郎はエリートなんだが、プライドの高さと自分の能力への思い違いから転落して、最後は人殺しで御用、という清張自身の怨念(このテーマは彼の作品では多発するのだ)がストレートに出ていて、どんだけ作者もひんまがってんですか、とツッコミをストレートに入れられる好作品でありますw。

評価がちょっと下がるのが、後半の注文住宅の依頼主のくだり。これもすっごい偶然、しかも妻が前妻・房子じゃねーか!(しかもこの時点では、房子が裁判所で離婚処理して夫である自分と離縁したと知らないという無理無理ストーリー)。こうゆう処理をしなくても面白くできると思うのだが。「日常にポッカリと空いた偶然の谷間」は清張の推理小説を貫くテーマの一つではあるんだけど、ここでも強引に偶然性が割り込まなくてもよかったというのがワタクシの考え方。なんかサイドストーリー気味のところで偶然が(1つだけ)起きていて、いや実はそれが大問題だったのだ…(『点と線』とか)の処理の方が読者も感情移入しやすいと思うのだ。

それにしても、「水の肌」ってオソロシイ命名だよな、この小説。

3)留守宅の事件
★★☆(星2・5)

調書から始まる意外な出だしだが、扱う内容はいきなり殺害事件。スピード感あるなぁ。グググと引き込まれた。
主人公・栗山の東北出張アリバイの詳細がウザい。ほとんどの読者は細かいところまで追う気力ないだろう。飛ばし読みするんだが、ここのボリュームが大きいとちょっと興ざめ。

この話でオカシイのは友人・萩野が「夫の留守中に栗山夫人と話をして親しくなり、行為、じゃなかった、好意くらいは伝えたいな」というスケベ心である。そんなんで福島から東京まで出て、人の家に忍び込むかってーの。ま、こんな非常識な行動があったから、ストーリーが複線化して面白くなったんだが。危うく荻野は濡れ衣を着せられるところだったが、もしそうだったとしても自業自得じゃろう。荻野の東京行きと自宅侵入(ないし普通に訪問)まで栗山の糸が引かれていたりするほうが、ワタクシとしては納得するんだが。

しかし結局の殺しのトリックは見事(ネタバレするので書かないが)。出張する死体!!
限りなく★3つに近い2・5!

4)小説三億円事件
参考評価★★(星2つ)

保険会社の調査員が三億円事件の調査結果を検討する体裁で、清張探偵の推理が炸裂しているという作品。作品そのものよりも、よく調べているなぁという感心が先にたつ。背後に警視庁の幹部が絡んでいるのではとか、米軍基地にアジトがあったのではないかという推理は(それが事実かどうかは不可知であるが)、清張らしい鞘のあてかたであろうと思う。XX省XX課の汚職…と同じセンである。

これは推理小説という観点で評価できない作品。個人的には冗長な気がするので、参考評価★2つにしておいた。

5)凝視
☆(星0・5)

これはストーリーにふくらみがない。というか、無理矢理大ドンデンを作ってしまっている。タイトル「凝視」のこれって、あくまで刑事たちの空想でしかないし…。(結局、犯人が逮捕されて実際にそうだったとか違ったとかいう解き明かしはないまま作品が終わっている)。

前半部分で沼井平吉が犯人だぞ、犯人だぞとしつこくサインを出しているのに(作者側もそっちに加担している格好で叙述が進む)、突然、特に合理的な理由もないのに(例えば、これも『点と線』でお一人様の領収書から疑念を生じて…というのとは質的に違う)若い添田巡査の誘導尋問じゃないかという"感覚"だけである。

包丁傷の左利き・右利き問題は「お一人様」の領収書より強くないし、何より疑念の突破口をつくる根拠としては小説的面白みに欠ける。添田巡査の第二の確信根拠である、玄関や土間に土足のあとがなかったという点が、あとで駐車場でゴミを捨てる男女のきれい好き(?)に結び付けられているのも、この点で面白みに欠くし、やはり強引である。

むしろ駐車場のリストからなにか別のストーリーが膨らんだほうがよかった(ストーカー的に毎回、奥さんと接触するために駐車しに来ている車が判明したとか…いや、それもありきたりかな?)。

いずれにしても、なんかいかにも清張らしいまとめ方ではなく、"締め切りが厳しかったんだよぉお!"感がムンムンな一作なのだ。てんで減点。

(以上)
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2011年01日 松本清張リーダー こめんと0 とらっくばっく-

自炊代行? 他炊?

ちょっとこのニュースに反応するのが遅れた(←このところサッカーに燃えすぎw)。

もう1~2年前くらいからこんなことやってたと思うんだけど…。
===
「原本廃棄するので複製ではない」 自炊代行業者回答に出版社側反論
http://www.j-cast.com/2011/09/09106865.html?p=1
===

"完全自炊派"でやってる身としては、そもそも自炊代行(「他炊」と呼べ!と思うが・・・この辺には業者側の言い回しトリックもあるような・・・)のビジネスモデルが不思議でしょうがなかった。

だって、人的コストを考えたら、あの値段でできないんじゃないかな・・・。

業者による最終データのクオリティを見たことは1度しかないが、全ケースにおいて、本当に「1冊1冊、送られたものをきれいに断裁して電子化し、その後、本は廃棄します」というのだと、1冊100円だの150円だのでは難しいという気がする。
(これは実際にやってもらわなければわからんと思うが、データ化ってすっごく面倒くさいんですよ。むろん、どこまで質にこだわるかに依りますが。)

そうすると、論理的に考えて、ある本がすでに(以前の顧客の依頼により)電子化されていたならば、それをそのままCD-Rに焼いて新規依頼客に送る・・・というのが、ビジネスの味噌なのかな、と思っていた。
これは実際に手書きメモとか、蔵書印なども含めて"その本のまま"必ず電子化されていればクリアされるんだけれど。(業者によっても違うんだろうが。)実例を知りたいところ。

さらに、そのデータ集積がどこに行くのか? というのは、確かにミステリーだ。
Googleに売ることもできるし、中国サーバに入れて共有されたりとか、ウイルスやハッカーが侵入して盗られてアングラで流通・・・というのは、確かに出版社から見たら大問題だろう。

出版社が著作権法をタテに異議を出すのは正当だろうと思う。上のようにビジネスモデル自体に「どうなってんの?」という点が残る以上、電子化プロセス全体について明らかにする必要が、ゆるくでいいけれど業界全体としてはあると思うんですわ。

とは言え、実は個人の自炊でも一緒なのだ。

記事にある通り、業者がDRM掛けていないと非難するなら、個人でPDF管理している人たち(ワタクシも含む)がDRMも含めてデータ管理にどれだけ神経を尖らせているのか、にも大いなる疑問符が付く。

ワタクシの場合、著作権法違反が回りまわって自分にも来そうなので一切それをやらないように気をつけているが(この辺は、同業者よりずっと厳格!)、じゃあHDとかPCとかを奪われたときに責任取れるか、とか、将来的に子供たちからうっかり流出したなんてことが起こらないとは言えない。

出版社の異議申し立てを個人の自炊に当てはめると、今度は個人の自炊もうかつにできなくなってしまう。

これ、どう解決したらいいのかね。

それと、蛇足かもしれんが最後に一点:
「例えばキンコースなどのコピー代行に対して、過去に出版界は異議申し立てをしたの?」

構図は同じだと思うのだ。
2011年12日 電子書籍 こめんと0 とらっくばっく-

全訳完了。いまチェック中。

ド暇なオジサン、この夏に何をシコシコやっていたかと言いますと、ほったらかしになっていた「あの奇書」を翻訳していたんですね。

こんな西日の暑~い部屋でやっておりましたw

で、件の『ヴィマニカ・シャストラ日本語訳』、本文部分はすべて完了。
間違いなく本邦初訳、のはず。(誰もやるほどの価値がなかったって? そうでもないよ。たぶんw)

別で書く予定ですが、特に第5章、さらには第6章をやっていた時には脳みそがどうにかなりそうだった・・・。
ひたすら疲れたorz

いま再チェックに入っています。
これが実は結構大変。サンスクリット語、英語、植物学名・・・とさまざまなオンライン辞書を渉猟しながら、できるだけ原文を生かす形で(とはいえ、原文自体がけっこうメタメタ、支離滅裂なところがあるんだけど)校正してる。

あと、用語早見表もエクセルで管理している。これは巻末用。
最後に、訳者あとがきを書く予定。これが愉しみ。
ヴィマーナの現象学。

ということで、以前に公開していた第1章(2009年8/12~12/24の過去記事)はすべて削除し、新しい文書を次エントリで貼ります。
これ以降、少々の手は入るかもしれませんが、かなり最終形に近いバージョンとしてお考えください。

ということで、ver0.9と書いておきます。
(訳書が書籍ないし電子書籍として刊行されましたら、そちらの版を優先してご参照ください。)
2011年14日 ヴィマーニカ・シャーストラ日本語訳 こめんと0 とらっくばっく-

ヴィマーニカ・シャーストラ日本語訳(第1章)ver0.9

(検索エンジン君用キーワード:)
ヴィマニカ・シャストラ, ヴァイマーニカ, シャーストラー, ヴィマーナ
===

目次

第1章
 1.定義
 2.操縦士
 3.飛行ルート
 4.飛行機の部品
 5.衣服について
 6.食事について
 7.金属について

第2章
 8.熱吸収金属
 9.溶解

第3章
 10.鏡

第4章
 11.力

第5章
 12.ヤントラ、すなわち機械
 13.ヤントラの部品

第6章
 14.さまざまな飛行機
 15.シャクナ飛行機
 16.スンダラ飛行機
 17.ルクマ飛行機
 18.トリプラ飛行機

===============

第1章

バラドワージャ師:

 私は神的存在に礼拝する。その方はヴェーダの頂にまします、永遠の喜びの源泉であり、その方の家にはヴィマーナ(飛行機)で行くことができる。先人の研究者たちによるシャーストラー(諸科学)を、私は人類のため最善を尽くして学んできた。そのうちの航空学を私は論じようと思う。それはヴェーダの本質であり、人類にとって喜びと利益をもたらす。またそれによって、世界から世界へと空中を快適に旅することが容易になるであろう。8つの章、100の項目、そして500のスートラ(秘密の文言)でそれを論じていく。

ボダーナンダによる解説:

 私はマハーデーヴァ神[偉大なる神:ここではブラフマー神のこと]に礼拝する。彼の伴侶であり知識の女神であるサラスワティーに、徳の守護者であるガナパティ[ガネーシャ神]に、尊敬すべきわが師に。そしてバラドワージャ師に礼拝する。理法についての私自身の知識に加え、ヴァールミーキ[ラーマーヤナを書いたとされる詩人]の数学や「パリバーシャー・チャンドリカー」「ナーマールッタカルパカ」といった書物を、私は五度も調べ直した。そうした文献の権威に助けられて、私スワーミ・ボダーナンダは、若い人でもたやすく理解できるように、そしてバラドワージャ師が航空機について簡潔に記したテキストを解説するために、この「ボダーナンダによる解説(*ルビ=ヴリッティ)」を書いた次第である。

 最初に、バラドワージャ師は伝統的なやり方で神に祈る。師の偉大なる文学作品が成功裏に始まり、進展し、完成するようにと。バラドワージャ師は神の恩寵によってヴェーダを知悉し、先輩であるアーチャーリヤー(教師)たちの書物に学ぶことで、ヴェーダの物語を攪拌し、クリームを抽出し、まだ語られていない恩恵を人類が受け取れるように示してくださった。それが「ヤントラサルヴァスヴァ」という作品である。師は、この作品の第40章で航空学を扱った。それは8章から成り、100の見出しと500のスートラ(聖なる言葉)を含むもので、多種多様な飛行機の構造と利用法について解説している。

 最初の節では、聖なる書物「ウッタラ・ターパニーヤ」「シャイビャ・プラスナ」「カータカ」「マーンドゥーキャ」の教えが述べられている。すなわち、象徴的な文字「オーム」が、神と悟りについての知識に我々を導くということである。バラドワージャ師が示唆しているのは、ヴィマニカ・シャストラに従って作られたヴィマーナ(飛行機)によって人は神に近づくことができ、神の在所にある恩恵を享受できる、ということだ。

 ヴィシュワナータによると、バラドワージャ師が先輩教師として言及しているのは、ナーラーヤナ師、ショウナカ師、ガルガ師、ヴァーチャスパティ師、チャークラーヤニ師、そしてドゥンディナータ師である。それぞれ順に、「ヴィマーナ・チャンドリカー」「ヴョマヤーナ・タントラ」「ヤントラ・カルパ」「ヤーナ・ビンドゥ」「ケタ・ヤーナ・プラディーピカー」「ヴョマヤーナ・アルカプラカーシャ」を著した尊敬すべき教師たちである。

バラドワージャ師は「ヴィマーナ」という言葉を以下のように定義する。

「鳥のような(*ルビ=アンダジャーナーム)速度をもつもの、それをヴィマーナと呼ぶ」スートラ1

ボダーナンダによる解説:

 サンスクリット語で「アンダジャ」とは「卵から生まれる」の意味で、鷲や他の鳥たちのように自らの意思で飛ぶものをさす。ヴィマーナとは鳥のようなスピードで空中を飛ぶ乗り物のことである。
 ラッラ師いわく、「鳥と同じスピードで空を飛べるもの、それをヴィマーナと呼ぶ」。
 ナーラーヤナ師いわく、「地上を、水上を、空中を疾走することができるもの。自らの力で、鳥のようにそれをできるもの。それが『ヴィマーナ』である」。
 シャンカいわく、「航空学の専門家によると、空中をあちこちに飛ぶことができるのがヴィマーナである」。
 ヴィシュワンバラいわく、「専門家によると、空中を国から国へ、島から島へ、世界から世界へと飛ぶことのできるもの、それが『ヴィマーナ』である」。

 このようにヴィマーナを定義づけたのち、賢者バラドワージャ師はその詳細へと進む。

「操縦士は秘密を知る者である」スートラ2

ボダーナンダによる解説:

 科学者たちによると、ヴィマーナを動かすための秘密が32あるという。それら秘密のすべてに精通しない限り、飛行機を操縦できるパイロットとは認められない。飛行機の構造、それが離陸し空中に上昇していく手段について知らなければならない。それを操縦し、必要なときには停止する方法や、巧みに機体を操り、墜落することなしに空中で離れ業を演じる方法についても知らなければならない。それらの秘密は、ラッラや他の教師たちによる「ラハシャ・ラハリ」などの書物に、以下のように記されている。

「操縦士は以下のような訓練を受けていなければならない。マーントリカとターントリカ、クリタカとアンタラーラカ、グーダ(隠される)、ドリシャとアドリシャ(見える・見えない)、パロクシャとアパロクシャ、収縮と展開、変形、怖がらせること、面白がらせること、光り輝いたり闇にまぎれること、大洪水のような破壊(プララヤ)、ヴィムカ、ターラ、雷のような轟音で気絶させること、跳躍、蛇のようなジグザグ運動、チャーパラ、全方位を見ること、遠くの音を聞くこと、写真を撮ること、敵の策略を知ること、敵の接近方向を知ること、スタブダカ(麻痺させること)、カルシャナ(磁力で引っ張ること)」。

 操縦士はこれら32の秘密[実は先述の列挙には30個しか挙げられていない。この後の詳述にある29番と30番が抜けた格好となっている。]を、有能な教師たちから学ばねばならない。そうした者だけが飛行機を任されるのだ。
シッダナータは、32の秘密を以下のように説明している。

1)マーントリカ:
「マントラーディカーラ」に記されている通り、チンナマスタ、バイラヴィー、ヴェギニー、シッダーンバの真言を唱えることにより、グティカー、パードゥカー、見えるものと見えないものといった諸力を得る。他の真言を、効き目のあるハーブや油を用いつつ唱える。霊的かつ催眠術的な力が得られるブヴァネスワリーの真言を唱える。そうすることによって、故障せず、切られることも、燃やされることも、破壊されることもない飛行機を建造することができる。

2)ターントリカ:
マハーマーヤ、シャンバラ、そして他の経典の力を得ることにより、飛行機にそれらの力を与える。

3)クリタカ:
ヴィシュワカルマ、チャーヤーパルシャ、マヌ、マヤ、その他の建築家たちについて学ぶことにより、さまざまな様式の飛行機を建造できる。

4)アンタラーラ:
大気中の、風が吹きすさぶ空域で、強力な気流の縁にぶつかった場合、不注意な飛行機は粉々になってしまうだろう。だが、そうした危険箇所が近づいていると分かれば、飛行機は立ち止まり、注意深く切り抜けることができる。

5)グーダ:
「ヴァーユタットヴァ・プラカラナ」に説明がある通り、地球を覆う大気層のうち第8層にある諸力、すなわちヤーサー、ヴィヤーサー、プラヤーサーを利用する。そうすれば、太陽光線中の暗い実質を引き寄せ、それを敵から自分の飛行機を隠すために使うことができる。

6)ドリシャ:
電気の力と風の力が大気中で衝突することにより、輝きが生み出される。その反射は、飛行機前面にあるヴィシュワ・クリヤー鏡(*ルビ=ダラパナ)に集められ、それを操作することにより、マーヤー・ヴィマーナ(幻影でカモフラージュされた飛行機)が作り出される。

7)アドリシャ:
「シャクティタントラ」によると、太陽の中心にあるヴィナラトヤ・ヴィカラナと他の諸力を用いることにより、空中のエーテル流がもつ力を引き寄せることができる。そしてそのエーテルの流れを、大気圏にあるバラーハー・ヴィカラナの力(*ルビ=ちから)と混ぜ合わせると、白い覆いを生成することができる。これで飛行機は見えなくなる。

8)パロクシャ:
 雲の生成に関する科学「メゴトパッティ・プラカラナ」によると、夏の雲にある第2層に入り、飛行機に付けられたシャクティアーカルシャナ・ダルパナ(力を引き寄せる鏡)で雲の力を引き寄せる。そしてその力を飛行機のパリヴェシャ(光輪)に向ける。すると、人を麻痺させる力が生み出され、敵の飛行機は麻痺して行動できなくなる。

9)アパロクシャ:
「シャクティ・タントラ」によると、ロヒニー光線を投射することによって、飛行機の前にあるものが見えるようになる。

10)サンコチャ(収縮):
 ヤントラーンゴ・パサンハーラの項目には、以下のように書かれている。飛行機が翼を開ききって飛んでいる時、前方に危険が迫った場合、飛行機にある7番目のスイッチを入れる。すると機体の各部を収縮させることができる。

11)ヴィストリタ:
「アカーシャタントラ」によると、大気中の第3空域と第1空域を流れる中央気流に飛行機がいるとき、飛行機の第11番箇所にあるスイッチを入れると、「ヴァールミーキ数学(*ルビ=ガニタ)」に従って機体は適切に展開する。

12)ヴィルーパ・カラナ:
「ドゥーマ・プラカラナ」は以下のように述べる。装置から第32番の煙を生み出し、それを空中にある熱波の光で充填し、パドマカ・チャクラ管を通じてヴィルーピャ鏡へと投射する。この鏡は飛行機の頂上部分にあり、ビラヴィー油が塗られている。そして第132番速度で回転すると、機体はとても猛々しく恐ろしい形になり、見ている者を驚愕させる。

13)ルーパーンタラ:
「ティラプラカラナ」には以下のようにある。グリッドラジワー、クンビニー、そしてカーカジャンガといった油を、飛行機にある歪曲鏡に塗る。それに第19番の煙を当てて、飛行機にあるクンティニー・シャクティで充填することにより、ライオン、虎、犀、蛇、山や河の形が現れる。それは見る者を驚かせ、混乱させるだろう。

14)スルーパ:
雪で飽和した空気を用いて、「カラナ・プラカラーナ」に言及されている13種類のカラナの力(*ルビ=ちから)を引き寄せる。気体送出管を通じてそれをプシュピニー・ピンジュラ鏡に投射する。この鏡は飛行機の右前面にある。そしてスラガ光線の焦点をそこに合わせると、飛行機を見る者には、花と宝石で着飾った天国の少女が現れるだろう。

15)ジョティルバーヴァ:
「アムシュボディニー」には以下のように述べられている。太陽光線にあるサングナーナおよび他の16単位のうちから、12番目から16番目までの単位を引き寄せ、それらを空中の4番目の通路にあるマユーカ区域の空気力に合焦する。また、同様にしてエーテル光がもつ力を引き寄せ、それを大気の第7層にある光と混ぜる。そしてそれら2つの力を、飛行機にある5つの管を通じてグハー・ガルバ鏡の方へと照射する。すると、朝の太陽のように明るい輝きが生み出される。

16)タモマヤ:
「ダルパナ・プラカラナ」にはこうある。暗黒力の鏡を用いて暗闇の力を集め、飛行機の北西側にあるタモ装置を通す。そしてスイッチを入れると、真昼であっても真の暗闇を作ることができる。それは新月の夜の暗闇である。

17)プララヤ:
 破壊について書かれた魔術本には以下のようにある。飛行機の前部にある収縮機の管から出る5種の煙を引き寄せ、「シャドガルバ・ヴィヴェカ」に記述されている「雲煙」の中で混ぜ合わせる。5つに枝分かれした気体管から電力を用いてそれを放出すれば、大災害のようにすべてを破壊することができる。

18)ヴィムカ:
「リグ・フリダヤ」にはこう書かれている。ロウドリー鏡にある3番目の管を通じて、クベラ、ヴィムカ、ヴィシャワーナラ毒粉の力を投射する。そして空気装置のスイッチを入れると、広範囲にわたって人を無感覚にしたり昏睡状態に陥らせる。

19)ターラ:
 空気力10片、水力7片、太陽光線16片をエーテルの力と混ぜ合わせる。星に向けられた鏡を用い、飛行機の前面にある管を通じてそれらを投射する。すると、星のきらめく空が出現する。

20)マハーシャブダ・ヴィモハナ:
飛行機にある7つの管に空気力を集中し、スイッチを入れる。すると、「シャブダ・プラカーシカー」にある通り、次第に強くなる雷の音が作り出される。それは人々を気絶させ、恐れで震え上がらせ、また彼らの知覚を失わせる。

21)ランガナ:
「ヴァーユ・タットヴァ・プラカラナ」にはこうある。ひとつの気流から他の気流へと移るとき、飛行機は太陽のバーダバ光にさらされ、火が着いてしまう。それを避けるために、機内の電気力と空気力を結合し、それを機体の中心に集めなければならない。そしてスイッチを入れると、飛行機は[気流の差を]安全に飛び越えることができる。

22)サールパ・ガマナ:
ダンダヴァクトラや他の7つの空気力を引き寄せ、太陽光線と結合する。それを飛行機にあるジグザグの中心を通す。そしてスイッチを入れると、飛行機は蛇のようにジグザグ運動をするだろう。

23)チャーパラ:
敵機を見たら、飛行機の中央部分にある動力センターのスイッチを入れる。すると1時間あたり4087回転の空気波動が生み出され、敵の飛行機を動揺させるだろう。

24)サルヴァトムカ:
敵の編隊が自分の飛行機を攻撃しにきたら、飛行機の頂上部にあるスイッチを入れる。すると飛行機は俊敏に回転し、全方位を向くことができる。

25)パラシャブダ・ガーハカ:
電気科学の書「ソウダーミニー・カラー」にはこうある。機内にある、音を捕捉する装置を使えば、空中を飛ぶ敵機内の会話や音を聞くことができる。

26)ルーパーカルシャナ:
飛行機にある撮影装置を用いることにより、敵機内の様子についてテレビを見るように把握することができる。

27)クリヤーグラハナ:
飛行機の底部にある鍵を回すと、白い布が現れる。飛行機の北東部分にある3種類の酸に電気を掛け、7種類の太陽光線にさらす。その結果生じる力を、トリシールシャ鏡の管に通し、布のスクリーンを鏡に面するようにする。そして上部の鍵をひねると、機内から見て下方の地上で行われているすべての活動が、スクリーンに映写される。

28)ディクプラダルシャナ:
飛行機の前部にある鍵をひねると、ディシャーンパティ装置が方角を示し、どちらの方向から敵機が近づいているかが分かる。

29)アーカーシャーカーラ:
「アーカーシャ・タントラ」にはこうある。黒雲母の溶液をニームとブーナーガの煎じ液に混ぜ合わせる。その溶液を、雲母板でできた飛行機の機体外部に塗りつける。そして太陽光線に曝されると、飛行機は空のように見えて、見分けがつかなくなる。

30)ジャラダ・ルーパ:
ざくろの汁、ビルヴァ(ベルの木)の油、銅塩、台所の煙、グランティカ(またはググル)の液、芥子粉、魚の鱗の煎じ液。以上を混ぜ合わせる。そして貝殻と岩塩の粉末を加え、この溶液の煙を集める。太陽熱でそれを広げて機体外装を覆うと、飛行機は雲のように見える。

31)スタブダカ:
飛行機の北側にある管を通じて、アパスマーラ毒の煙を噴射する。スタンバナ装置を用いてそれを発射すると、敵機内にいる者は気を失うだろう。

32)カルシャナ:
敵機が大挙してこちらの飛行機を破壊しようとやって来たときには、飛行機の中心にあるヴィシュワーナラ管のジュワーリニー・シャクティ[原文はshakitとあるが、熱せられたものがshaktiと後に出てくるので、その間違いであろう。]に点火し、2動輪の鍵をひねって87度の温度にする。そうすれば、燃えるシャクティが敵機を包み込み、それを破壊するだろう。

 以上が、シッダナータによれば、操縦士が知らなければならない32のラハシャー(秘密)である。

飛行ルート:
「操縦士は5つのことを知らなければならない」スートラ3

ボダーナンダによる解説:

 第2のスートラでは航空学の秘密を述べた。第3のスートラでは5つの空域について述べる。ショウナカによると、空域には5つあり、レカーパッタ、マンダラ、カクシャ、シャクティ、そしてケンドラである。
 これら5つの空域には51万9800の空路があり、7つのロカ(世界)の飛行機が通過している。7つの世界とは、ブーロカ、ブヴァルロカ、スヴァルロカ、マホロカ、ジャノロカ、タポロカ、サトヤロカである。
 ドゥンディナータと「ヴァールミーキ数学」の述べるところでは、レカ空域には7030万800空路、マンダラ空域には2億80万200空路、カクシャ空域には2090万300空路、シャクティ空域には100万1300空路、ケンドラには300万8200空路がある。
「ヴァールミーキ数学」によると、レカーパッタ空域では1~4の部分が、ブーロカ世界飛行機の交通に適している。ブヴァルロカ世界、スヴァルロカ世界、マホロカ世界の住人が乗る飛行機には、マンダラ空域3~5の部分が合っている。ジャノロカ世界の飛行機にはカクシャ空域2~5の部分が、タポロカ世界の飛行機にはシャクティ空域1~6部分が適する。ブラマロカ世界[上で出てきた「サトヤロカ界」の別称と思われる。]の住人にはケンドラ空域3~11の部分がよい。「ヴァールミーキ数学」や他の諸研究によると、以上のようになる。

「渦巻き」スートラ4

 アーヴァルタース(気流の渦巻き)は、先述の空域には数え切れないほど存在する。そのうち、飛行ルート上の渦巻きには5つある。レカーパッタ空域では「シャクティアーヴァルタ」(エネルギーの渦巻き)が起こる。マンダラ空域では風の渦巻き。カクシャ空域ではキラナーヴァルタ(太陽光線による渦巻き)。シャクティ空域ではシトゥヤーヴァルタ(寒気の渦巻き)。そしてケンドラ空域ではガルシャナーヴァルタ(衝突による渦巻き)が生じる。こうした渦巻きは飛行機を破壊するものなので、それらから身を守る必要がある。

 操縦士はこうした5つの危難の元について知り、それらをうまく避けて安全に飛行することを学ばなければならない。

バラドワージャ師:
「部品は31ある」スートラ5

ボダーナンダによる解説:
 肋骨がすべて揃ってこそ人体が物事を最もよくなし得るのと同様、飛行機もまた、すべての部品が揃ってはじめて効率よく作動することができる。ヴィシュワクリヤー鏡の位置をはじめとして、飛行機の31の部品配置について以下に述べる。

「チャーヤープルシャ・シャーストラ」によると、それらの部品は:

1.ヴィシュワクリヤー鏡。外部を見る鏡。
2.シャクティアーカルシャナ。エネルギーを集める鏡。
3.パリヴェシャ装置。飛行機の覆いの上にある。
4.アンゴパサンハーラ装置。第7のビンドゥキーラカにある折り畳み装置。
5.ヴィストゥリタクリヤー。第11区画の中央部で外部に開く装置。
6.ヴィルーピャ鏡と、
7.パドマチャクラムカ。これらは飛行機のシロバーガ(頂上部)にある。
8.クンティニー・シャクティ装置。飛行機の首の部分にある。
9.プシュピニー鏡とピンジュラー鏡。中央部の右舷にある。
10.前面左側にはナーラパンチャカ、すなわち5本の管がある。
11.グハーガルバ鏡の装置。これは飛行機の腹部の前方にある。
12.タモ装置は北西の側に。
13.パンチャ・ヴァータスカンダ・ナーラは西の中央に。
14.ロウドリー鏡。
15.ヴァータスカンダ・キーラカは底部中央に。
16.シャクティスターナは前部および右舷に。
17.シャブダ・ケンドラ・ムカは左舷に。
18.ヴィドユッドワーダシャカは北東側に。
19.プラーナクンダラは飛行機の基部(*ルビ=ムーラ)に。
20.シャクティウドガマは飛行機の臍の部分に。
21.ヴァクラプラサーラナ。飛行機基部(*ルビ=アーダーラ)の脇にある。
22.中央部にあるシャクティパンジャラ。
23.シラーキーラカ。飛行機の頭部にある。
24.シャブダーカルシャカ装置は肩に。
25.パタ・プラサーラナは底部中央に。
26.ディシャーンパティ装置は左舷前方に。
27.パッティカーバラカは飛行機の覆いの中央に。
28.太陽の力を集める装置は飛行機の頂上部に。
29.アパスマーラ、すなわち毒ガス。これはサンディ・ナーラ・ムカ(結合チューブ)の前面にある。
30.スタンバナ装置は底部に。
31.ヴィシュワーナラ・ナーラは中央部に。

 以上が、飛行機を構成する31部品の位置である。

服装について
バラドワージャ師:
「季節によって、服装も違ったものにしなければならない」スートラ6

 このスートラは、操縦士の服装について定めている。服装は、季節ごとの条件に応じて決まる。無数の太陽光線が、回転する地球の上に降り注いでおり、その衝撃が季節ごとの気候変化をもたらす。気候変化の影響は人間生活にとって健康的でもあれば、そうでない場合もある。健康的でない例として、痙攣、血液減少、そして身体から脂肪や肉やその他の構成要素を奪ってしまうことがある。気候変動による悪影響には25が数えられており、操縦士の皮膚、骨、肉づき、脂肪、筋肉、神経、関節や他の部分に影響を及ぼす。操縦士に与えられる衣服は、そうした影響を防ぐものでなければならず、また操縦士の身体を効率よく保つものでなければならない。

「パタ・サンスカーラ・ラトナーカラ」によると、絹、綿、苔、髪の毛、雲母、革を25の過程により浄化する。そして雲母の飽和した水で洗浄し、ガーラヴァに書いてある通りのやり方で糸に縒り合わせる。次いで、ケタキ花の椰子、アルカ(またはスワローウォート、梯梧(*ルビ=でいご))、ヒマワリの茎、椰子、黄麻。これらの繊維を指示の通りにそれぞれ8度洗浄し、19の過程によって糸に縒り合わせ、布に織る。その布を以下の油で漬け込む。亜麻仁(*ルビ=あまに)油、トゥラシ(またはバジル)油、すぐり油、シャミー(またはアカシア・スマ)油、ベルの木の油、そして芥子油である。毎日5回、7日間にわたって日なたで干す。次いで黄土、ラックカイガラムシ樹脂、タマリンド、蜂蜜。胡麻堆肥と雲母を等量ずつ、そしてイエナ・クシャーラ塩。これらを坩堝に入れ、クールマ釜戸に置く。そして3面ふいごを用いて加熱する。そこに8セール(約7・5kg)の亜麻仁(*ルビ=あまに)汁を加える。蜜蝋、雲母、シンジーラ、ヴァジラ、ホウ砂、そしてアショカ・フルーツを加熱し、その油を上の合成物に混ぜる。そしてガルバターパナ装置で煮る。次いで、布をこの煎じ液に浸してから乾かすという作業を5度繰り返す。こうしてできた素材を用いて、操縦士の衣類や服を格好良く仕立てる。アグニミトラに記されている通り、服のタイプや乗務員の要件に合わせてそれを作る。衣服が乗組員に手渡される時、祝福の言葉と厄除けのお守りが与えられる。そして歓呼をもって送り出される。その服は邪悪なものを寄せ付けず、心身の健康を増進する。また乗組員の体力、気力、能力を高めてくれる。

食べ物について
バラドワージャ師:
「季節に応じた食べ物」スートラ7

ボダーナンダによる解説:
カルパ・スートラに述べられているように、操縦士の食事には季節に応じて3種類のものがある。「アシャナ・カルパ」すなわち「食事の原則」によると――「春と夏のあいだ、操縦士の食べ物は、液体ではバッファローの乳、穀物ではアーダカ(またはテュヴァル・ダール)、肉では羊の肉が用いられなければならない。

「雨期と秋の4ヵ月には、液体では牛の乳、穀物では小麦と黒ひよこ豆、雄鶏と雌鶏の肉。

「冬と雪の4ヵ月には、液体ではヤギの乳、穀物では大麦と黒ひよこ豆、スズメの肉。

「ブラーミン、クシャトリヤ、ヴァイシャの3つの再生族カーストに属する操縦士の食べ物には、肉は含まれない」。

バラドワージャ師:
「3種類の食物が、季節による悪影響を取り除く」スートラ8

ボダーナンダによる解説:
 季節の移り変わりがもたらす悪影響には25種類あるが、季節ごとの状況に合うように食物を変えていくことで、こうした悪影響を取り除くことができる。

「ヴィシャニルナヤ・アディカラ」にいわく、――
 空中にある水の力が変化することによって、四季はそれぞれに異なるものとなる。大気中の101の力が、第7空域にある水分のうち16分の1の力とぶつかる。シニーヴァーリー・ヨガとクフー・ヨガ(満月と新月のとき)にこれが起こる。それによって身体に悪い影響や良い影響が生み出される。「ヴァールミーキ数学」によると、良い影響には7580万700あり、悪い影響にも同数ある。良い影響は満月の時期に起こり、悪い影響は新月のときに起こる。ベディニーとして知られる25の悪影響は、操縦士の身体を麻痺させかねない。季節によって食物を変えることで、これを避けることができる。賢者シャータータパは以上のように述べている。
 こうした調整により、操縦士の体調は一定に保たれるであろう。

バラドワージャ師:
「食事は決められた時間に」スートラ9

ボダーナンダによる解説:
 季節ごとの食物について述べたので、今度は食事の時間について定める。ショウナカによると、食事を摂る回数は以下のように規定される。家庭をもつ男性は1日2回、または1回。苦行者は1日1度の食物を摂る。他の者たちは1日4度食べてもよい。操縦士は1日5度食事するべきである。そしてヨガ行者は自分の好きな回数だけ食べればよい。

「ラッラ・カーリカ」、すなわちラッラによる「食事規則」によると:
 食物は、日中には2番目のヤーマ(ヤーマは3時間)が終わる頃に食べられなければならない。夜であれば第1のヤーマの終わりに食べられるべきである。これは家庭をもつ男性にあてはまる。もし彼らが1日1回しか食事しないのであれば、それは3番目と4番目のヤーマの間になされるべきである。1日1度だけ食べるサンヤーシス(苦行者)も、上に同じである。労働階級は日中に3度、夜に1度。飛行機の操縦士は日中に3度、夜間に2度の食事となる。

バラドワージャ師:
「もし食事がなければ、ビタミン錠もしくは携帯食を用いよ」スートラ10

ボダーナンダによる解説:
 もし、先に述べた食事が飛行中に利用できないのであれば、スパイスや薬味を適切に用いた料理の抽出物を、携帯食にしたものを用いる。または、それを球状にまとめたものを用いる。以上を飛行中の操縦士の食事に供する。

「アシャナ・カルパ」すなわち「食事規則」にいわく、
「栄養があり健康によい食物には5種類がある。調理された米または穀類、オートミールの粥、調理された小麦粉、焼かれた平パン、そして食材から抽出された調製品。最後に挙げた調製品は、他のどれよりも優れている」。

「パーカサルヴァスヴァ」すなわち「料理術」によると、
「穀物の殻や、他の食べられない部分を機械でより分け、小麦粉を作る。そして適切な鍋に入れて調理する。それが分解の第8段階に達したら、抽出物、甘味料、薬味、ギー[水牛の乳でつくるバター]を加え、球状にまとめる。これは香りが良くて味もおいしく、身体に良い食べ物である」。

バラドワージャ師:
「または果物、根菜や球根の抽出物を」スートラ11

ボダーナンダによる解説:
 このスートラでは以下について述べる。食べることのできる根菜類や、芋などの球根状の野菜、そして果物。これらからできた調製品もまた、食料としてふさわしい。

「アシャナ・カルパ」いわく、
 もし穀物でできた食べ物がない場合には、根菜や球根や果物から作られた食物を用いる。粉、飴、マンジューシャ(または椰子砂糖)、蜂蜜、牛乳、ギー、オイル製品、根菜やベリー類といった形で用いる。この根菜やベリー類は甘く、塩分があり、また刺激的で辛く、アルカリ性の味がする。そうした根菜類は56種類あるといわれている。それらを洗って粉にし、正しく調理して球状にまとめる。そして食物として供する。

 同様に、そうした性質をもつ球根類は16種類あり、果物は32種類ある。それらを用いた食物は非常に優れたものとなる。根菜類を使った食事は脳を発達させ、身体に栄養をゆきわたらせ、骨を強くし、気力を与える。球根類の食事は才気を煥発にし、体力を上げ、生体の巡りをよくする。果物による食事は心、知性、血液、肉体、血流を涵養する。それで、こうした代替食が飛行機の操縦士には推奨されるのである。

バラドワージャ師:
「草、薬草や低木でさえも」スートラ12

ボダーナンダによる解説:
 このスートラによると、草や薬草、蔦(*ルビ=つた)の類でさえも食べ物にすることができるという。

「アシャナ・カルパ」にいわく、
 根菜、球根や果物と同様に、草、低木や薬草もよい食料になる。6種のドゥールヴァ草、6種のムンジャ大麻、6種のダルバ(またはロング・グラス)、6種のショウンディーラ、6種のアシュワカルナ(沙羅双樹)、または苦瓜、3種のアスパラガス、カールヴェッリー、チャンドラヴェッリー、マドゥヴェッリー、ヴァルチュリー、マクティー・ヴェッリー、スガンダー、スールヤヴェッリー。これらを用いて、栄養があり人を元気にする優れた食物が作られる。

 こうしたものをよく知る人が素材を選び、正しく洗浄して調理すれば、これらの植物(花や芽、葉をも含む)は固形あるいは液体状の食べ物になるだろう。それは飛行機の操縦士にとって満足のいく代替食になる。また、ソマヴァッリー(またはムーンプラント)、チャクリカー、ラサヴァッリカー、クーシュマンダヴァッリー、イクシュヴァッリー、ピシュタヴァッラリー、スーリャカーンタ、チャンドラカーンタ、メガナーダ、プナルナヴァ、アヴァンティー、ヴァーストゥ、マツヤークシー、ルクマなど。これらに甘味や薬味を正しく混ぜれば、保存食をつくるための基本食材となる。

金属
バラドワージャ師:
「次は、飛行機に使う金属」スートラ13

ボダーナンダによる解説:
 パイロットの衣服と食事について述べてきた。ここからは飛行機に用いられる金属について述べる。

 ショウナカによると:
 ソマカ、ソウンダーリカ、モウルタウィカという3種類の金属がある。これらを混ぜ合わせることで、熱を吸収する金属が16種類、生み出される。

 それらの名前はウシュナンバラ、ウシュナパー、ウシュナハナ、ラージャーンラトリット、ヴィーラハー、パンチャガナ、アグニトリット、バーラハナ、シータハナ、ガララガナ、アムラハナ、ヴィシャンバラ、ヴィシャリャクリット、ヴィジャミトラ、ヴァータミトラなどである。[16種類あると言いつつ、15種類プラス「など」となっております…。]

「マーニバドラの格言」によると、「軽量で、飛行機を作るのにふさわしい金属には16種類ある。それらは熱を吸収する性質があり、飛行機の製造に用いられるべきものである」。

 サーンバも以下のように述べている。根金属のソマ、ソウンダーラ、モウルタウィカを混ぜてできる金属には16種類ある。それらは熱を伝導せず、飛行機を作るのに都合がよい。そうした金属の特性について以下に詳述する。

 地球の第7層、その第3鉱床に、ソマ部類の金属が見出される。それらには38種類ある。それらのうち3種類から、ウーシュマロハ(耐熱金属)が抽出できる。「ロハタントラ」すなわち「金属学」も以下のように述べる。地球の第7層のうち3番目の区域にはソウマ類金属があり、5つの特性をもっている。それらは「ビージャロハ」すなわち「根金属」と呼ばれる。

 地球には金属を産出する地層が3000ある。それらのうち1300層が良質の金属を含んでいる。第7層には27タイプの金属がある。その3番目の金属は5つの特質をもっており、根金属として知られている。ソマ類金属の起源について、「ロハカルパ」には以下のように述べられている:

「地球の中心の引力、地球の引力、太陽風、大気の力、惑星や星からの力、太陽と月の引力、そして宇宙の引力。これらが地球の地層の中に3:8:11:5:2:6:4:9の比率で入り込む。そして地層中の熱と水分の力を得て、金属類のもとを作る。それら金属類にはさまざまな種類、等級、品質がある」。

「ナーマールタ・カルパ」において、賢者アルティはソウマ金属の部類を以下のように名づけている。「ソウマ、ソウミャカ、ソウンダーシャ、ソマ、パンチャーナナ、プラーナナ、シャンカ、カピラ。これらがソウマ金属類の名前である。名前に示されている通り、それぞれは異なる品質をもっている」。

「ソウマ」という名前はs、ou、ma、haという音から成る。「パリバーシャ・チャンドリカ」と「ヴィシュワンバラ・カーリカー」は以下のように述べる。「海洋の力と太陽の力が、4種の力を根金属に浸透させる。『ヴァールミーキ数学』によれば、それら諸力の合計は16万7768の数に及ぶ。そうした諸力のいくつかが『s』の音に示されている。太陽とその成分が発する力のいくつかが『ou』に示される。同様に、他の関連する諸力が文字『ma』と『ha』に示されている」。

すべての根金属がもつヴァルナとスーリャの力には4つのグループがある。そのいずれのグループでも力は16万7768であるとされる。ヴァールナ・グループに属するクールマとカシュヤパの諸力のうち、ウーシャー・クールマの第67番、そして「カーラ」と呼ばれる第85番カーシュヤパの力が「Sa」の文字に示されている。

太陽の諸力のうち、マールターンダとブータの第71番、そしてルチカの力(*ルビ=ちから)160が「ra」音に示されている。同様に、アディティにおける太陽と星の諸力のうち「スンダー」と呼ばれる第9番、そして「ボウマ」と呼ばれる星の力101が、「Ma」という文字に表されている。そしてダルヴァ・ヴァルガにおいて、ソマ諸力109種とバーダバ諸力14種が、ヴィサルガ音「ha」に示されている。
[この段落の脈絡は訳者には不明である。「ra」というのは「sa」(ないし「so」など)の間違いであろうか。そうすれば、繋げると「samaha」などとなり、前後からみてもソウマ金属の名称を指すと考えられるのであるが。]

 地中で働く4つの力が、時の流れによって成熟してソウマ金属になる。

[根金属の第2である]ソウンダーラ金属においては、クールマ中の11番目の力であるダナダーが「sa」文字に示されている。第110番カーシュヤピーの力、すなわちルークは、「ow」の音に示される。太陽の100パワー値をもつドラヴァムキー・シャクティ、アンヴィー700パワー値をもつとされるブータ・シャクティは、ともにアヌスワーラ音「m」に示されている。太陽のカーンター・シャクティ49、星々の25シャクティ(ヴァルチャー)、これらは文字「da」に示される。同様に、ダルヴァ・ヴァルガにおけるソマ諸力は「daa」中の長音「aa」に示されている。月の364ウジワラーと、カーラと呼ばれるバーダバー500は文字「la」に示されている。

これが「ソウンダーラ(Soundaala)」である。

 根金属の第3である「モウルタウィカ」について言えば、クールマシャクティ、パールティヴァ1300が文字「ma」に示される。カーシャパ・シャクティ、カーリマ2001が音「ow」に示されている。マールターンダ・シャクティ、ラーガヴァ260が音「r」に、ブータシャクティ、ヴァールチュリー37が文字「tha」に、星の力、ルクシュマカ1063は文字「va」に示される。アルカシャクティ、ヴァルナ113は音「e」に、ソマの力(*ルビ=ちから)、リジュカー8009とプーシュニカー1012は文字「ka」に示されている。[ここに列挙されている文字を繋ぎ合わせると Ma-ow-r-tha-va-e-ka となり、モウルスウィカの名称に相当する。]

金属の浄化
バラドワージャ師:
「金属の浄化はショダナーディカーラに従うこと」スートラ14

ボダーナンダによる解説:
 最初にソマ金属について述べる。ソマ金属を口の広い容器に満たし、ジャンビーラ(柑橘類)の汁、ラクチパンノキ(またはライム)の汁、ヴャーグラ(またはトウゴマ)、チンチャー(タマリンド)、ジャンブー(ローズアップル)の果汁を加える。それを27度で一日中、煮なければならない。それを取り出して洗い、5種の油、4種の酸、7種の煎じ液で煮る。

 それら材料は「サンスカーラ・ダルパナ」に以下のように記されている:

 グンジャー(または野生の甘草)油、カンジャラ油、トウゴマ油、クンジャラ油、カランジャ油(またはインドの海辺で採れる油)。プラーナ・クシャラ酸、ヴィランチ酸、カンチュキ酸、クラ酸。ヒングー(阿魏(*ルビ=あぎ))、パルパタ、ゴンティカー、ジャター・マーンシー(または甘松)、白ひょうたん(またはヴィダーラーンギニー)、マチャークシー、以上の6種の煎じ液[すぐ上で7種の煎じ液とあるが、ここでは6種類しか書かれていない]。

 以上がソマ金属の浄化プロセスである。

 ソウンダーラ金属の浄化は、大釜で煮るという点ではソマ金属と同様であるが、浄化のプロセスは6種の酸、7種の油、5種の煎じ液で行う。それらの材料は、サンスカーラ・ダルパナによると――

 インガーラ(またはイングディー)油、グーリー(または赤い香草)油、コウリー油、ぶどう油、ラタ油、アーピャ油、ウルバナ油。アンコラ酸、ムシュティ酸、シャンカ酸、バッラータカ酸、カーコラ酸、ヴィランチャ酸。煎じ液(粥状のもの)としてクルタタ(またはホースグラム)、ニシュパーヴァ、サルシャパ(芥子)、アーダカ、小麦。

 モウルタウィカ金属もソウンダーラ金属同様に熱処理されるが、この場合はシヴァーリ油、クドゥパ酸、ヴィシャンバリー革の煎じ液で煮られなければならない。

 根金属類とそれらの浄化について説明した。次にウーシュマパー金属の鋳造について考察する。

===
(第1章おわり)
日本語訳(C)ウザワ・K:著作権法に定める以外の利用を禁じます。
2011年14日 ヴィマーニカ・シャーストラ日本語訳 こめんと0 とらっくばっく-

自炊の森を見学してきました。

昨日、ミニスピーカーを買うために秋葉原をてくてくしていたら、偶然にもいまホットな「自炊の森」社の前に。
え、こんなところにあったのか。
しかし納得の立地ではある。

気軽に入ってヨロシとのことだたので、ビルの2階に上がって店長らしき方にお話を伺う。
断裁機80円/冊、大量に宅配便で送ると60円/冊でやってくれるらしい。
これはいいですね~。

電子化自体は、重量の従量制。
試みに普通のハードカバー類4冊程度で1000円だった。
15分1000円の時間制も選べる。
まずJPEGになり、その後、PDFに変換できるという。

断裁に比べて、こちらは高いなぁというのが、自宅スキャンスナップ派の偽らざる感想。
だって、断裁も含めると一冊350円くらいかかることになるジャマイカ。
100冊やるとスキャンスナップが買えてしまう。

とはいえ、平日の昼下がりなのに、3人のお客さんがいた。
けっこう盛況している感じ。
ガシャコンー。ガシャコンー。と業務用ドキュメントスキャナの音が鳴り響く。

あと、先日のエントリで懸案となっていた「データの保持問題」であるが、このお店はネットカフェと同様な感じで必ず都度で消去しているとのこと。

いろいろ参考になった「自炊の森」見学でした。
2011年16日 電子書籍 こめんと0 とらっくばっく-

税務署でお勉強。

本日は"将来の高額納税者候補"として地元の税務署に呼び出され(ウソ)、2時間の講習を受けてきました。

いろいろ勉強になります。

・消費税
・源泉徴収税
・法人税

の概略と、新規企業の申告の仕方などなど。
講義形式なんて超久しぶりなので、さすがに途中で爆睡してしまいました。短時間だけど・・・。

明日以降、暇を見つけてパンフレット類を読み込んでおこう。3月なんてすぐだし。
2011年27日 株式会社を作る。 こめんと0 とらっくばっく-

2003夏の青春18きっぷ

2003年(平成15)青春18きっぷ
8/20 高尾駅
8/22 茅野駅
8/23 亀山駅
8/24 鳥取駅
8/25 浜田鉄道部(たぶん=字が細かくて分からない)

===
昔の写真にまぎれて出てきたので捨てようと千切ったのだが、まてよ、以前旅行した正確な日付がないかもと思い、後々の資料としてここに電子化。

たぶんもう一セットの18きっぷを繋げて、山陰~山陽をぐるり回ってきた時のだと思う。

ヒマをぶっこく余裕星人であったのは今も昔も変わらず、か。
2011年28日 ヘンテコの旅 こめんと0 とらっくばっく-
  

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ヴィマーニカ・シャーストラ [日本語訳]

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